ベースボールアドバイザーのチッキーです。

野球には投げるという動作(以下スローイング)を必ず行います。

バッターのDHで起用されるときは守備につきませんので、このスローイングは行いません。

しかし、ウォーミングアップの段階からキャッチボールまではどの選手も行う運動になります。

そのキャッチボールの方法はいろいろなものがあり、今回は試合で暴投が少なくなるキャッチボールについてのレビューです。


それでは早速行ってみましょう!!!

キャッチボールをおろそかにしてはならない理由


内野手や外野手は守備についていて、ピッチャーやキャッチャーみたいに、毎回ボールを投げることはありません。

いつ打球が飛んでくるかわからないが、常にその準備をしていなければいけません。

内野手ならば、ゴロが飛んできたときはまず補球をし、それからスローイングしなければなりません。

さらに投げた相手が補球しなければアウトカウントが取れませんよね!

補球のことについては別のところでお話ししますが、スローイングについては相手が取りやすいところに投げてあげなければいけません。

試合中は実際にボールを投げる動作が極端に少なくなりますので、そのためのウォーミングアップからキャッチボールの練習時にはこのキャッチボールをおろそかにしてはいけないということです。

苦い経験からキャッチボールの大切さを知った


野球では、野手が投げたボールがコントロール良く相手に投げるかそうでないかによって試合を左右することがよくなります。

極端に言えば、一つの暴投によって試合の流れが変わってしまうのです。

私が監督をしている時にこんな経験をしたことがあります。

9回裏私のチームが3−1でリードしている試合でした。

すんなりとツーアウトまでとり、あと一人というところでした。
ピッチャーは次のバッターをサードゴロに打ち取りました。
サードは難なくゴロを捕球し、余裕があったのでステップを多めに入れてファーストにスローイングしました。
その投げたボールが、ファーストが手を上に伸ばしたはるか上を通り越しライトのファールグラウンドを点々と転がっていきました。
バッターランナーは悠々とセカンドベースまで到達。
これでツーアウト2塁の状況です。
まだ2点差あります。
ここで打ち取れば「ゲームセット」と、誰しも考えますが、そう簡単には終わらないのが野球です。
一つの暴投により、明らかにチームに嫌な雰囲気が漂い始めました。
そうです「また暴投してしまうのでは?」という野手心理が働いてしまったのです。
そういうときのフィールドにいる選手は敏感です。
「自分も同じように暴投してしまうのではないか?」「あと一つなんだから大事に行こう」そんな思いが頭の中をぐるぐる回っています。
いつもの平常心を失っているのです。

こうなってしまうと微妙な感覚、コントロールがわずかに狂い出します。
ピッチャーはあと一人という気持ちから力んでしまい、四球を出してしまったのです。
冷静に考えれば、まだ2点差。
しかもツーアウトです。
次のバッターをアウトにすればいいのですが、一つの暴投によって嫌な雰囲気は消えさらなかったのです。
次のバッターの初球に投じたボールが、ワンバウンドとなりキャッチャーが弾く間にランナーはそれぞれ進塁。
ツーアウト2・3塁です。
一気に流れは向こうのチームにいってしまいます。
ストライクを欲しがったピッチャーは、次のボールを簡単に投げてしまいそのボールを見事に打ち返されて、同点になってしまったという経験がありました。


一つの暴投によって、これだけ流れが変わってしまうという体験から、いろいろなことを学びました。


低いボールやワンバウンド・ショートバウンドのボールであれば、捕球したり体で止めることはできます。

しかし、高いボールは身長に限りがあるのでどうやっても届きません。

ワンピースのルフィーみたいに手が伸びればいいのですが、ゴムゴムの実はまだどこにも売っていませんよね。笑

高いボールを投げないための練習方法が、塁間より少し離れた30メートルのキャッチボールです。

ウォーミングアップからキャッチボールの時に色々なキャッチボールをするチームがあります。

アンダースローで投げたり、立ちヒザで投げたりといったようにいろいろなことをしているチームがあります。

それと遠投です。

遠投は肩を強くするということから、キャッチボールでは必ず入れているチームがあります。

遠投を否定するわけではありませんが、この遠くに投げるということから、野球のスローイング時のリリースポイント(指先からボールを離す場所)が高くなってしまい、一定したコントロールがつきにくいという考え方があります。

そのように考える指導者は遠投をさせないで、一番遠くても30メートルの距離のキャッチボールをさせるということです。

30メートルのキャッチボールの投げて側と捕球側のポイント


このキャッチボールは投げて側と捕球側とに分けて説明します。

投げて側


・ 投げる方向に軸足(右投げなら右足、左投げなら左足)の内側くるぶしを向けます。

・ グラブは胸の前に置き、ボールを持った手はグラブの中に添えておきます。

・ 上半身が投げる方向に前かがみになると同時に左足を踏み出します。

・ 30メートル向こうの相手の胸を通り越す軌道を意識しながら、最後のリリースポイントまで力を注ぎます。


この動作を繰り返すことで、リリースポイントが定まり、内野手が高めのボールを投げることが少なくなります。

ちなみにこの距離をピッチャーのキャッチボールで、変化球を投げさせると手先だけで投げると届かなかったり、ボールが抜けてしまうので体全体で投げるようになります。

捕球側


・ ボールがどこに来てもいいように、常に動ける体制で構えます。

・ 投げて側のリリースを見ます。

・ 投げての手首の角度、リリースポイントの高さなどからボールの軌道を予測します。

・ 捕球に合わせて左足を前に出します。(右投げの場合)

・ そのあとに軸足に乗り、投げて側のポイントにつなげていきます。
* この時の軸足の内側くるぶしを必ず投げる方向に向けることです。


キャッチボールは投げるだけではなく、捕球の練習も含めてキャッチボールです。

投げての体の動きをあらかじめ予測しておくことは、守備の上達にもつながります。

まとめ


多種多様のキャッチボールがある中、あえて遠投は行わず30メートルという距離を正確に投げれるようにするこのキャッチボール。

内野の暴投が非常に減ったという指導者の方もおられます。

短い練習でも必ずこのキャッチボールを毎日することが、スローイングが上達することにつながります。

一つの暴投で、試合の流れが変わってしまう可能性は十分にあります。

今回紹介したキャッチボールを参考にして練習に取り入れてみてはどうでしょうか。

継続は力なり!!!

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