ベースボールアドバイザーのチッキーです。

バッティングの指導はなかなか難しいところがあります。

指導者がよくいう言葉で「ボールをよく見ろ!」

と、いうことを言われます。

今回はどうやってボールを見たら良いかについてのレビューです。

それでは早速行ってみましょう。

ボールを「よ〜〜〜く」見ろの勘違い


バッターボックスに立っていて、ピッチャーが投げるボールを「よ〜〜〜く」みているバッターを見かけます。

この「よ〜〜〜〜く」が実は問題なのです。

なぜかと言うと、ピッチャーが投げたボールがホームプレートを通過してキャッチャーのミットに収まる時間を考えてみてください。

例えば

・150キロのボールはピッチャーの指先からボールが離れたら、およそ0,44秒でホームベース上を通過します。

・140キロのボールですと0,47秒で通過します。

10キロの差ですが、時間にすると0,07秒しか違いません。

中学生なら110〜120キロ投げるピッチャーもいますよね。

中学生でも0,5秒でホームベースを通過しちゃうわけです。


小学生のピッチャーが投げたボールでも1秒かからないでバッティングポイントを通過します。

これに対応するには「よ〜〜〜〜く」みていたら、見るだけでボールはキャッチャーミットに収まってしまいます。

と言うことは、バットを振る間も無くボールはキャッチャーミットに収まってしまうのです。

ちなみに、人間が自分の目で認識して脳に伝わり、脳から筋肉に神経伝達されるまでに0,3秒かかるらしいのです。

もし150キロのボールを打とうとすると0,4秒の間に神経伝達で0,3秒かかるとすると残り0,1秒で対応するって至難の技じゃないですか?笑

どうやってボールを見たらいいのか?


指導者さんがよく「ボールをしっかりと見なさい」と言います。

私たち人間が集中するときに行うことは一点を凝視しています。

しかし、動いているボールに対応するには一点を凝視してしまうとどうしても反応が遅くなってしまいます

人間が動作を起こすときは、物事を考えて脳に指令を送り、そこから神経を通じて筋肉を動かしていくことで動きが始まるわけです。

この伝達スピードが早ければ早いほど反射神経がいいと言われます。

しかし、私たちは歩くときに考えて脳に指令を送り、そこから神経を通して右手を出して左足を動かし、今度は左手を出したら右足を動かす。

なんて言うことをしているでしょうか?

歩くとなると反射的に体が反応していますよね!

動いているスピードのあるボールに対して「よ〜〜〜く」見ていては反射もできなくなってしますのです。

ボールの見方は両目で見るのがポイント


ここからは具体的なボールの見方について説明します。

一昔前まではこんなことを言われていました。

・右バッターなら左目でボールを見ること。

・左バッターなら右目でボールを見ること

人間には効き目があると言います。

もし、右打ちで効き目が右目なら「左目で見ないから打てないんだ!」なんて言う指導者もいました。

しかし、片方だけの目で見るのってすごく難しくないですか?

普通に片目だけで動いたりするのは遠近感がわからなく、大人でも怖いと思います。

効き目だけで見るのではなく、両目で見ることがポイントとなります。

ピッチャーが投げるボールのリリースポイントを凝視するのは勘違い


先ほども言いましたが、ピッチャーが投げるボールがバッティングポイントを通過するのに1秒とかかりません。

その1秒以内にコースや変化球、スピードに対応するにはリリースポイントだけを凝視していては反応できないと言うことです。

「ボールの内側を見ろ!」と言いますが、これはプロ野球選手でも至難の技です。

リリースポイントだけを凝視することはお勧めしません。

遠山の目付け


剣道の言葉でこの言葉があります。

意味は

一点を凝視するのではなく遠い山を見るように、相手の体全体を視野に入れること。

これがまさしく野球においてバッターがピッチャーを見る姿となります。

3冠王を何度もとった落合博満も行っていました。

バックスクリーンを見るようにピッチャー全体を見ると、腕の角度やひねり(ストレートか変化球かなど)などがリリースポイントだけを見るよりもはるかにわかるといっています。

西武の山川穂高もピッチャーを集中して見るのではなく「ぼやっ」と見る感じと言っています。

名打者と言われるバッターはこんなボールの見方をしているんです。

両目で見るときの重要ポイント


構えた時に両目で見ることは重要なポイントになります。

気をつけなければいけないのが足を上げた時なのです。

気をつけなければいけないポイント

・右バッターなら左足をあげた時に左肩が入ってしまい、顔もキャッチャー方向に向いてしまうことです。

*こうなるとどうなるかと言うと、ストレートに差し込まれてしまうのです。

・ 前足をあげる時に右バッターなら左肩の位置を変えないこと。

・ 前足をあげた時に顔を右バッターならショート方向に少しだけ向けるイメージ。

これを行うだけでもかなりバッティングが変わってきます。

まとめ


バッターボックスに立って、顔の位置・どこを見るかによってバッティングは大きく変わってくるのです。

一点を凝視するのではなく、ピッチャー全体を視界の中に入れる感じで見ることをお勧めします。

ストレートに差し込まれたり、変化球が途中で消えてしまう状態の時は、このボールの見方を試してみてください。

ちょっとしたことでバッティングが変わってきます。

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