ベースボールアドバイザーのチッキーです。

少年野球から高校野球まで、球数制限が話題になっています。

野球の練習では欠かせないキャッチボール。

今回はキャッチボールについてのレビューです。

それではさっそくいってみましょう。

トクサンTVの夜練に現れた元ドラフト1位の服部泰卓投手



この動画に現れる服部泰卓さんはどんな人物なのか。

徳島県立川島高校から駒澤大学に進学し、その後社会人野球の名門トヨタ自動車に入社。

2007年のドラフト会議で日本ハム、西武ライオンズ、千葉ロッテから1位指名を受け交渉権を獲得した千葉ロッテに入団。

高校時代は1年夏からベンチ入りし、高校3年生の最後の夏の大会ではベスト4の成績だった。

駒澤大学時代は4年生の秋のシーズンに3連続完封を記録し、ベストナインを取っている。

社会人のトヨタ自動車時代は第23回ハーレムベースボールウィークや第15回アジア大会の日本代表にも選ばれている。

プロ入り後は左バッターキラーとして活躍し、あの糸井選手を3球で仕留めるなどの活躍を見せた。

2015年のシーズン終了後に引退に至っている。

ここからは服部選手が身長173センチと小柄で、握力も40キロないと言われているのにプロで活躍した、極意は山なりのキャッチボールについて見ていきましょう。

キャッチボールの山なりボールでフォームを作る3つのポイント


最近甲子園で活躍した明石商業高校のキャッチボールは塁間の距離で強いボールを常に意識して、相手に投げると紹介されていました。

それとは真逆の服部泰卓のキャッチボールは最初から超スローボールの山なりのボールです。

なぜ山なりのボールを投げるのか。

山なりボールの3つのポイント

・ 下半身の力を上半身に伝えることができる。

・ 腕の振りは体の近くを通る投げ方が身につく。

・ 山なりのボールでコントロールが身につく。

このたった3つのポイントですが、非常に重要です。

特にピッチャーであればこれは絶対に身につけてほしいことです。

3つのポイントを詳しく見てみましょう。

下半身の力を上半身に伝えることができる


これは誰でも言うことです。

しかし、なかなかできるものじゃありません。

ですが、この動画の2分50秒のところをみてください。

下半身、特に軸足の力を上半身に伝えていくやり方の説明がなされています。

ただ単に山なりのボールを投げると、手だけで投げてしまいます。

軸足に貯めた力を上半身に、さらにボールを持っている手を空に向かって投げるイメージだと下半身から上半身、そして腕から指先までと言う連続の動作で投げることができます。

服部泰卓曰く、「下からめくり上げるイメージ」と言っています。

腕の振りは体の近くを通る投げ方が身につく


いいピッチャーほどボールの出所が見えにくいです。

それは自分の体から、持っているボールが離れれば離れるほどボールは見やすいものです。

特にアーム投げと言われるピッチャーは球速が速くても、それほど球威は感じられません。

ボールの出所がわかりやすいためです。

山なりのボールを投げるときはできるだけ体の近くをボールが通るようにしましょう。

この動画の3分10秒のところをみてください。

服部泰卓の腕の振りです。

体から離れずに、できるだけ前の肩が開かずに体に沿って投げています。

山なりのボールでコントロールが身につく


山なりのキャッチボールも、ピッチングも基本は一緒だと力説しています。

この動画の3分40秒のところをみてください。

リリースポイントが徐々に投げる相手方向に下ろしていくことで、低いボールを投げていくのです。

どうしてもピッチングとかで投げ始めると、そのような意識はなくなります。

しかし、この山なりのボールを投げると下半身から上半身、そして下からめくり上げるように投げます。

ボールは体の近くを通ってリリースポイントへと意識すると、ボールに沢山のスピンがかかり、キレのいいボールが投げられ、自分の思ったところにコントロールすることが可能になります。

キャッチャーを突き抜けるイメージでボールを投げ込む


いざピッチングになると、キャッチャーのミットめがけて投げ込むのが常識となっています。

しかし、服部泰卓はその投げ込むキャッチャーを突き抜けるイメージで投げ込むことと話しています。

この動画の6分35秒のところをみてください。

普通にキャッチャーに投げ込むのではなく、キャッチャーをつき抜けてその先に投げ込むイメージと言っています。

これによってバッターの手元でさらにボールが伸びていく感じになるのです。

チッキーも中学生に山なりキャッチボールを教えてみた


ベースボールアドバイザーのチッキーも早速中学1年生にこの山なりキャッチボ—ルを教えてみました。

するとこんなことができるようになりました。

・ 下半身の力を上半身に伝えることが上手くなった。

・ ボールの回転数が多くなり、投げる距離が伸びた。

・ アーム投げの傾向があった選手が、腕の振りが良くなった。

・ 今まで上半身だけで投げていたことがわかった選手がいた。

・ 下半身の加減と指先の加減で、コントロールしやすくなった。

・ 手投げの選手はどうしても下半身と上半身の使い方がバラバラになり、山なりに投げられない。

すぐには効果が現れないものもいたが、比較的早い段階で効果が見られました。

継続すると、もっといい効果が現れると感じています。

まとめ


指導者に多いのが、どうしても強いボールを投げさせようと低くて強いボールをキャッチボールから投げるようにと指導する方もいるのは確かです。

しかし服部泰卓の理論からして、山なりのボールでも十分に効果的な練習になるということは明らかではないでしょうか。

さすがプロといった理論です。

小学生から社会人まで取り組める練習です。

体の大きい小さいは関係なく、球速もそれほど意識しなくても打ち取れることをプロで実証してきたからこそ、言えることですね。

この動画の後半ではスライダーや球速について話されていますが、今回は山なりのキャッチボールを取り上げてみました。

理論を理解した上で、取り組むことをお勧めします。

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