ベースボールアドバイザーのチッキーです。
小学生の筋力トレーニング(以下筋トレ)は、やった方がいいのか?
高校野球では筋トレは必要になってきますが、小学生にはどうしたらいいのかという質問を受けるときがあります。
今回は、ゴールデンエイジと呼ばれる小学生の時期に、筋トレの有無について考えてみました。
それでは早速行ってみましょう。
憧れる筋肉ムキムキマッチョな体は小学生には必要ない
高校生や大学生、社会人やプロ野球選手には筋肉ムキムキのマッチョな選手が多いです。
あの体つきだからボールを速く投げられたり、遠くまで飛ばせる力があるんだと多くの方は思うでしょう。
日本人離れした飛距離を持つ福岡ソフトバンクホークスの柳田選手は、高校入学当初は160センチ・60キロだったそうです。
高校3年生の夏の大会時には180センチ・68キロでした。
それから大学に入る間に肉体改革の筋トレをし、大学4年時には188センチ・90キロにまでなったそうです。
高校生の時は柳のように細い体でしたが、大学生で現在ような肉体に変わっていったのです。
その肉体でフルスイングをし、驚異的なバッティングで結果を残しています。
そんなプロ野球選手を見て大人が思うことは。
子供達を強くさせるためにトレーニングをさせようと考えてしまいます。
その為、小学生にも筋力トレーニングをさせて筋肉をつけさせようとする大人が多くなるのではないでしょうか。
小学生・中学生はまだまだ体も心も、そして頭も発達段階です。
その成長期にあるゴールデンエイジに大人と一緒のトレーニングをさせるとどうなるのか?
小学生の時にピークを作ってしまい、その後は伸び悩む選手も多くみてきました。
小学生に筋肉を必要以上につけさせることなく、中学生や高校生になって骨格が出来上がった体に筋力をつけさせる。
そのために大事なことがあります。
知っていいるといないとではその後の野球人生に差が出てきますので、この後のお話をぜひ参考にしてください。
ゴールデンエイジとは!
10歳前後の時期は最も運動神経が発達すると言われています。
この時期を「ゴールデンエイジ」と呼ばれています。
この時期には頭で思い描いた通りに自分の体を使える、動かせる能力、体を器用に動かせる能力が最も伸びる時期なのです。(巧緻性)
10歳前後までは反応力の発達がピークを迎え、中学生になると持久力の発達がピークになります。
そして高校生になると筋力が効果的に伸びていくのです。
ゴールデンエイジの時期には、体を器用に動かせるように、いろいろなスポーツや運動をすることによって、野球の動きにもつながっていくことになります。
ゴールデンエイジの時期は骨の成長が著しい
ゴールデンエイジの時期は、成長するためのエネルギーの多くを骨の成長に費やします。
骨はどうやって成長していくかと言いますと。
子供の骨には骨端線と呼ばれる、成長するための軟骨部分があります。
ここから軟骨細胞が繁殖、肥大、石灰化して骨が成長していくのです。
簡単に言うと軟骨が増えていき、その軟骨が硬い骨となっていくのです。
小学生は骨を成長させる一番大事な時期です。
骨の成長には欠かせないのが、カルシウムです。
体を大きくするためには、骨の成長が欠かせません。
その為にもカルシウムを多く摂るようにしましょう。
・小学生が1日に必要とされるカルシウム摂取量は600〜800mg
・中学生は1000mgとなっています。
これは一般的な摂取量になりますので、運動をしている子供達はもう少し多めに摂ることをお勧めします。
カルシウムが多く取れる品目をご覧ください。
これらをふまえてカルシウムを摂取するようにしてください。
でも、こういった品目から摂取するのはなかなか難しいですよね。
以下の記事に私がお勧めする情報が書かれています。
小学生が野球に必要な強い体を作るためには三度の食事が大切
こちらを参考にしてください。
必ず期待に応えられると思います!!!
ゴールデンエイジの時期はバランスの良い食事で、カルシウムを多目に摂るようにしましょう。
ゴールデンエイジの時期はハードな筋トレは骨の成長を遅らせる!
ここまで読むと、筋トレが小学生にとってどのような影響を及ぼすか想像がつきませんか?
指導者や保護者は、力がないからバットが早く振れないと思いがちです。
ボールのスピードも筋力がないからだと思うでしょう。
その結果、筋トレをして筋力をつけさせようと考えます。
その為に、筋トレを無理にやらせると後々大きな弊害が起こる可能性があります。
筋トレは筋肉に刺激を与え、筋肉を硬くし、その繰り返しによって新しい筋肉をつけていくのです。
小学生がハードな筋トレを行うと、骨にくっついている筋肉が収縮を繰り返すことによって、骨の成長を送らせてしまうことになるのです。
時には筋肉に骨が引っ張られすぎて剥離骨折を起こすこともあります。
小学生にハードな筋トレは行わないようにしましょう。
ほどよい負荷トレーニングが小学生にはちょうど良い
小学生がおこなうトレーニングは1セット20〜30回ぐらいの重たい器具を使わないトレーニングがおすすめです。
例えば、自重負荷をかけて行うトレーニングで腕立て伏せとかは、なかなか小学生ではきつい子もいると思います。
普通にやって10回もできない子は、膝をついて行うようにしてください。
腹筋では膝を伸ばさず、体育座りした状態で腕を伸ばし、太ももに手のひらを置いて膝の上まで手のひらが来る腹筋だけでも、子供達にはちょうどいい負荷となります。
小学生には程よい負荷がかかるトレーニングが最適です。
ゴールデンエイジで最も行って欲しいトレーニングはストレッチ
練習や試合の後や、夜寝る前のストレッチをおすすめします。
筋肉を伸ばし、柔軟性を保つストレッチは、軟骨にかかる負担を和らげる効果があるだけでなく、何と言ってもケガの予防にも繋がるということです。
前屈ストレッチや股関節ストレッチ、肩・腕・腰等のストレッチを行いましょう。
短時間で効率よく関節可動域を広げる少年野球のシーズン中のアップ
こちらのストレッチの動画を参考にしてください。
ストレッチは毎日行っても構いません。
お風呂上がりの体が温まっている時に行うと、より柔軟性が増すことが期待されます。
まとめ
ゴールデンエイジの時期は、頭で思い描いた通りに自分の体を使える、動かせる能力、体を器用に動かせる能力が最も伸びる時期なのです。(巧緻性)
この時期にハードな筋トレは絶対に避けましょう。
ゴールデンエイジの時期のトレーニングはストレッチによって軟骨の負荷を和らげてあげることです。
ゴールデンエイジの時期は、ストレッチでケガ予防と本来強く行われる骨の成長が主であることを覚えておきましょう。
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